Manjaroを含むArch 系のLinuxディストリビューションでは、デフォルトでは、ハードウェアクロック(RTC)に協定世界時 (Coordinated Universal Time, UTC)を使用しています。詳しくは
Archwikiの時刻の項を参考にしてください。Manjaroを日本のタイムゾーンでインストールすると、ハードウェアクロックは表示時刻の9時間前になります。
しかし、Windowsとデュアルブートしている場合、問題が発生します。Windows 7 ではハードウェアクロックはローカルタイムを使用しています。つまり、Windowsを起動すると、ハードウェアクロックがローカルタイムに書き換えられます(日本の場合、ハードウェアクロックが9時間進むことになります)。その後、Manjaro Linuxを起動させると、システム全体の時計が9時間先に進みます。
この時刻のズレが、システムのアップデート等に影響を及ぼす可能性が考えられます。Manjaro Linuxのパッケージのアップデート関係でPGP鍵エラーで躓いている、という報告を最近ネット上に散見しているのですが、その原因の一つに、システムの時刻のズレが考えられる事例もあるもようです。
Manjaroのコミュニティでは、この問題の解決策として、Windowsのレジストリをレジストリエディタ等で手動で書き換えて、WindowsのハードウェアクロックをUTCに変更することを推奨しています。(参考:
Archwiki)
あと、従来はシステムのネットワークでの時刻合わせにNTPデーモンが使用されていましたが、最近(Systemd213以降)はSystemdにNTPクライアントの機能が含まれるようになっているみたいです(systemd-timesyncd)。 root権限でtimedatectlコマンドを使用して、systemd-timesyncdを起動することができます。
# timedatectl set-ntp true
また、システムの起動時にsystemd-timesyncdを有効にするには、root権限でsystemctlコマンドを使用します。
# sudo systemctl enable systemd-timesyncd
systemd-timesyncdにおけるNTPサーバの設定は /etc/systemd/timesyncd.confで行います。従来の /etc/ntp.conf と同じ感じです。
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