qtermwiget というのは、qtで書かれた端末ソフトウェアqterminalの構成要素であり、通常qterminalの依存パッケージとしてインストールされます。
先日も書いた通り、qtermwidgetは、East Asian Ambiguous カテゴリー(
wikipediaの記述)の扱いについて、全角としていません。ですので、これらの文字を全角として扱うには、ソースコードに手を入れる必要がありました。
そこで、ソースを修正して、East Asian Ambiguous カテゴリーの文字幅を全角としたものを、qtermwidget-cjkという名前で、私のgithubのリポジトリに
設置しました。
これを元にArch/Manjaro 用にqtermwidget-cjk-git というパッケージを作成し、AURに
登録しました。パッケージといっても、上記のgithubのリポジトリからパッケージをビルトする手順をPKGBUILDというファイルに書いて自動化するようにしたものに過ぎません。
インストール手順(Arch / Manjaro)
AURパッケージなので、yaourt でビルド、インストールできます。
yaourt -S qtermwidget-cjk-git
既に、qtermwidget または qtermwidget-git がインストールされている場合は、インストール作業の最後に、
qtermwidget-cjk-git と qtermwidget-git が衝突しています (qtermwidget)。qtermwidget-git を削除しますか? [y/N]
というようなメッセージが出る(qtermwidget-gitの場合)ので、yとタイプして置き換えてください。
なお、このパッケージの動作確認はqterminal-git 上(AURパッケージ)で行っています。
このパッケージの特徴
- qterminal上でNeovimが動きます。(Manjaroの公式リポジトリのバージョンでは、この部分の更新が間に合っておらず、動きません。)
- qterminal上でVimまたはNeovim を作動させる際、設定ファイル(.vimrc とか~/.config/nvim/init.vim)内でset ambiwidth=double と設定することにより、East Asian Ambiguous カテゴリーの文字の幅を全角として取り扱うことができるようになります。
- ただし、コマンドライン上でこれらの文字を入力した場合は、不具合が生じます。(ファイル名でこれらの文字を用いる場合等は注意してください。)
本家を含めて、改良に努めたいと思いますので、何かありましたらご連絡ください。
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